“あと一歩”を越えられなかった男たち――金属バットと「THE SECOND」激闘の歴史

結成16年以上の漫才師だけが出場できる賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~2026」。今年もベテラン芸人たちによる熱い戦いが繰り広げられたが、最も大きな注目を集めたのは、独特な世界観で長年支持を集めてきたお笑いコンビ・金属バットだった。

2026年大会で金属バットは決勝まで勝ち進み、優勝候補の筆頭として大歓声を浴びた。しかし最後はトットに敗れ、惜しくも準優勝。悲願の優勝にはあと一歩届かなかった。

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「THE SECOND」とは?

「THE SECOND」は、結成16年以上の漫才師限定で行われる異色のお笑い賞レース。若手中心の「M-1グランプリ」とは違い、“実力はあるのに全国区のタイトルを持てなかった芸人たち”にスポットを当てた大会として2023年にスタートした。

芸歴を重ねた芸人たちによる“人生を懸けたラストチャンス”とも言われ、毎年大きなドラマを生んでいる。

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金属バットとはどんなコンビ?

金属バットは、小林圭輔と友保隼平による漫才コンビ。2007年結成で、吉本興業所属。ブラックユーモアや不穏な空気感、予測不能なボケとツッコミが特徴で、他の漫才師にはない唯一無二のスタイルを持つ。

「M-1グランプリ」では何度も準決勝・決勝争いに食い込みながらも優勝には届かず、“実力者なのにタイトルがないコンビ”として知られていた。

しかし劇場人気は非常に高く、若手芸人からの支持も厚い。特にライブシーンでは絶大な存在感を誇っており、「THE SECOND」の舞台はまさに彼らにぴったりの大会だと言われていた。

2026年大会での快進撃

今大会の金属バットは、序盤から圧倒的な強さを見せつけた。

ノックアウトステージ32→16では293点という高得点を記録。さらに16→8でも291点を獲得し、安定した爆発力を披露した。

そしてグランプリファイナルでも勢いは止まらない。

1回戦:ヤングに293点で勝利
準決勝:タモンズ相手に296点という大会屈指の高得点
決勝進出

特に準決勝の296点は会場を完全に支配したと言われるほどの大ウケで、「今年こそ金属バット優勝か」という空気が一気に高まった。

しかし決勝でまさかの敗戦

決勝の相手は同じく実力派として知られるトット。

先攻のトットが281点を記録すると、後攻の金属バットは264点。これまでの勢いからは意外とも言える点差で敗れ、準優勝となった。

会場やSNSでは驚きの声も多く、「金属バットに優勝してほしかった」という意見も多数見られた。一方で、「最後まで誰が勝つかわからないのがTHE SECONDらしい」という声もあり、大会そのものの面白さを再確認する結果となった。

なぜ金属バットはここまで支持されるのか

金属バットの魅力は、“売れ線を狙わない危うさ”にある。

近年のお笑い界では、万人受けするネタやテレビ向きのわかりやすい笑いが求められる傾向も強い。しかし金属バットは、自分たちのスタイルを崩さず、尖った笑いを貫いてきた。

その姿勢に「芸人らしい芸人」として共感するファンは多い。

また、地下ライブ時代から積み上げてきたキャリアも長く、「苦労人」という側面も人気の理由。だからこそ今回のTHE SECONDでの躍進は、多くのお笑いファンの心を動かした。

“優勝以上の爪痕”を残した大会に

結果だけ見れば準優勝。しかし、2026年大会で最も話題を集めたコンビの一つが金属バットだったことは間違いない。

「あと一歩届かなかった」という結末も含めて、彼ららしいドラマだったとも言える。

THE SECONDは、単なる賞レースではなく“漫才師たちの人生”が映し出される大会。その中で金属バットは、今年も強烈な存在感を残した。今後さらにテレビ出演やライブ人気が加速する可能性も高く、お笑い界の中心へ近づいていきそうだ。

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