磐越道バス事故、新たな証言も

“運転が荒かった” 生徒が事故前に不安訴える

福島県郡山市の磐越自動車道で発生したマイクロバス事故は、高校生ら21人が死傷する大事故となり、日本中に衝撃を与えた。事故では新潟県の高校2年生・稲垣尋斗さん(17)が死亡し、多数の生徒が重軽傷を負った。

事故を起こしたマイクロバスは、ガードレールなどに衝突。警察は運転していた68歳の男を逮捕し、事故原因の捜査を進めている。

北越高校の部活遠征バス事故 「明日はわが身」「うちも同じ状況」現役顧問と保護者が語る「遠征リスク」と不安(AERA DIGITAL)|dメニューニュース(NTTドコモ)


生徒が“事故前の車内映像”を撮影

その後の捜査関係者への取材で、事故直前の車内の様子を生徒が動画で撮影していたことが新たに判明した。

一部の生徒は「運転が荒かった」と周囲に話しており、保護者へ「怖い」といった趣旨のメッセージを送っていた生徒もいたという。警察は動画解析を進め、事故当時の速度や運転状況を詳しく調べている。

この新証言により、事故前から生徒側が不安を感じていた可能性が浮上している。


“白ナンバー問題”にも波紋

さらに今回の事故では、使用されていた車両が「白ナンバー」のレンタカーだったことも大きな問題となっている。

本来、有償で乗客を運ぶ営業用バスは「緑ナンバー」である必要がある。しかし今回のケースでは、レンタカー車両を使い、運転手に人件費が支払われる予定だった可能性が報じられ、“白バス営業”にあたる疑いも指摘されている。

国土交通省は関係先への監査を開始。契約形態や運行実態について調査を進めている。


顧問「レンタカーを依頼したことはない」

事故後に行われた会見では、部活動顧問も初めて公の場に姿を見せた。

顧問は、「レンタカーを手配してほしいと依頼したことはない」と説明。一方で、請求書には「レンタカー代」「人件費」といった記載があり、結果としてレンタカーが使われていたことが事故後に判明したという。

また、事故当日も運転手側の関係者を信用していたため、車両ナンバーを直接確認することはなかったとしている。


部活動遠征の“現実”も浮き彫りに

今回の事故では、学校の部活動遠征が抱える課題も注目されている。

近年は貸切バス料金の高騰や運転手不足が深刻化しており、遠征費を抑えるためにレンタカー利用が増えている実態もあるという。実際、今回の学校では過去にもレンタカー形式で遠征を行っていたことが明らかになっている。

専門家からは、

  • 安全確認体制の甘さ
  • 学校側の契約確認不足
  • 運転管理の不透明さ

などを問題視する声が上がっている。


日本の高速道路安全対策にも課題

事故現場となった磐越道は、長い下り坂やカーブ区間も多い高速道路として知られている。現在も一部区間では対面通行区間が残っており、安全性向上を求める声は以前からあった。

今回の事故を受け、学校遠征のあり方だけでなく、高速道路の安全対策や貸切輸送制度全体の見直しを求める声も強まっている。

亡くなった生徒の命を無駄にしないためにも、再発防止に向けた徹底検証が求められている。

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